ユカリア STORIES
「Healthcare Venture Knot」イベントレポート① ~ビジネスピッチコンテスト 【アイデアピッチ部門】編~
※2022年5月9日株式会社キャピタルメディカは「株式会社ユカリア」に社名変更しました。
こんにちは。キャピタルメディカです。
10月よりオフィシャルブログを刷新しました。
『キャピタルメディカSTORIES』と題して、医療やビジネスのゲンバから様々な情報を発信していきます。
どうぞよろしくお願いします!
さっそくですが、先月行われたイベント『Healthcare Venture Knot』についてご紹介します。
『Healthcare Venture Knot』は、9月9日御茶ノ水ソラシティ 駿河台ホールにて、キャピタルメディカグループの「キャピタルメディカ・ベンチャーズ」と「SHIP」(Shinjuku Healthcare Incubation Park:ヘルスケア新規事業開設支援インキュベーションプログラム)によって共催されたヘルスケアイベントです。
はじめに、キャピタルメディカ・ベンチャーズの青木武士代表とSHIPの運営代表の石井洋介医師が登壇してイベント趣旨を説明をしました。
キャピタルメディカ・ベンチャーズ青木:
「イベントのテーマは“医療者とスタートアップを結ぶ”です。ヘルスケアスタートアップはそのサービスやプロダクトを医療現場で実証したいと考えているが、医療現場ではよく分からないくて不安定なものを使う事に不安を覚え、協力を得るのが難しいという課題があります。」
SHIP石井さん:
「一方、医療者は現場で働くなかで“こうなればいいのに”という課題感はあるものの、それをサービスやプロダクトに落とし込んでビジネスに結び付けることが難しいという話をよく聞きます。どちらも“当事者のために”という想いは同じなので、対立するのではなくその両者を結ぶ(Knot)イベントを開催したいと思いました」
『Healthcare Venture Knot』では2つのコンテンツを準備しました。
その1.ビジネスピッチコンテスト
その2.女性の「がん」をテーマにしたパネルディスカッション
ビジネスピッチコンテストは2部門。
【アイデアピッチ部門】
医療・介護等のヘルスケアの現場に従事し、直面している課題解決につながるビジネスのアイデア
【アーリー部門】
既に起業をされプロダクトが実装されていて、長期的に持続可能なビジネスプラン
両部門とも最終審査に残った各4者が登壇し、最優秀賞を決定します。
審査員は投資家、事業家、厚生労働省、アカデミアなど産官学を始め、キャピタルメディカの古川代表、原取締役などヘルスケア領域に造詣が深いメンバーに集まっていただきました。
まずは【アイデアピッチ部門】からご紹介しましょう。
【アイデアピッチ部門】 ※敬称略
◎プレゼンター
①松田 謙(医師) 、谷垣 信行(エンジニア)~COPD増悪の早期検知及び早期介入による入院率及び入院期間の減少~
②小迫 正実(一般社団法人Healthcare Ops 代表理事)~病院経営事例作成・収集による、職員教育と経営効率化~
③中田 宏樹(理学療法士)~理学療法士の検索サービス~
④伊藤 由希子(鍼灸師)~シゴト場での不調を予防のチャンスへ。頑張るあなたへ「おきばりやす」プロジェクト~
五十嵐 健祐(医療法人社団お茶会 お茶の水循環器内科院長)
下河原 忠道(株式会社シルバーウッド 代表取締役)
武林 亨(應義塾大学医学部・大学院 健康マネジメント研究科教授)
裵 英洙(ハイズ株式会社代表取締役社長 医師・医学博士)
古川 淳 (株式会社キャピタルメディカ代表取締役)
山手政伸(厚生労働省 医政局経済課 ベンチャー等支援戦略室開発等戦略相談専門官)
山中 礼二(一般財団法人KIBOW インパクト・インベストメント・チーム ディレクター、グロービス経営大学院専任教員)
吉村 健佑(千葉大学医学部附属病院 病院経営管理学研究センター 特任講師)
審査に加わった古川代表は
「素晴らしいサービスも病院や高齢者施設といった現場に受け入れてもらわなくては運用できません。そのためには、現場には決められたオペレーションルールがあり、そのオペレーションに対してサービスが上手くインストールできるのか、使う側(医療者)の作業内容を理解する必要があります。加えて、施設の意思決定層にどのように訴え、説得するかも想定してビジネスを作り込んでいくことが重要です。」
と、長年にわたり病院の経営・運営支援に関わってきている経験からなる指摘をしていました。
全員のプレゼンテーションが終わると
「アイデア部門は粗削りの部分も多く感じられたかと思います。しかし医療現場にいるからこそ日々感じている課題をなんとか解決したい!というそのパッション・熱量の高さを評価してもらいたいです!」
と青木さんが総括して、審査に入りました。
そして厳正なる審査の結果、「最優秀賞」は・・・中田宏樹さんが受賞、賞金30万円を獲得されました。
中田さんは理学療法士の検索サービスを通じて、ケアマネージャーの「どの理学療法士等が良いのか選ぶことができない」課題と介護サービス事業所の「利用者に対して適切な機能訓練サービスを提供することをPRしたい」思いをマッチングし、利用者にとって最適なケアサービス提供したい、と提案されました。
さらに、急遽設けられた「審査員特別賞」は伊藤由希子さんが受賞されました。
伊藤さんはオフィスグリコのように、“円皮鍼(えんぴしん)”と呼ばれるシール式の鍼をオフィスに設置するサービスを通じて、世の中から肩こりをなくしたい、と提案されました。
おめでとうございます!
ゲンバからは以上です。
次回、ビジネスピッチコンテスト【アーリー部門】編へと続きます!