ユカリア STORIES
Withコロナにおけるパートナー病院の取り組み~こころのホスピタル町田
※2022年5月9日株式会社キャピタルメディカは「株式会社ユカリア」に社名変更しました。
こんにちは、キャピタルメディカです。
医療やビジネスのゲンバから様々な情報を発信する『キャピタルメディカSTORIES』。
冊子『EUCALIA LIVE』(ユカリアライブ)の原稿を抜粋・再編集し、それぞれのパートナー病院がコロナ禍のなか、どのような病院経営・運営をしてきたのかをお届けする、パートナー病院紹介シリーズ。
今回は東京都の「医療法人社団 天紀会 こころのホスピタル町田」です。
※情報はすべて2021年10月時点のものです
医療法人社団 天紀会 こころのホスピタル町田
[所在地] 東京都町田市上小山田町2140番地
[診療科目] 精神科、心療内科、神経科
[病床数] 378床(精神一般331・精神科急性期47)
[関連施設] ドゥ町田訪問看護ステーション
[ホームページ] http://www.kokoro-hospital.jp
2020~2021の取り組み
当院も、2020年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の情報から始まりました。 様々な情報が飛び交う中、臨時の感染対策委員会をほぼ毎週のように行いました。
当初はウイルスの詳細な正体が分からず、とにかく網の目を細かくして職員に厳しい出勤基準を設けました。37度以上の発熱の場合は、大事を取り2週間の出勤停止命令。(賃金の6割を補償)、家族が発熱した場合も同じとし、抗体検査・抗原検査PCR検査の精度が信用できるようになるまで、体調不良者は、とにかく2週間の勤務停止とすることを続けました。
デイケアは中止し、訪問看護ステ―ションも、環境的に感染しにくい患者様を選定して訪問いたしました。
適者生存をモットーとし、徹底した感染防止対策強化が功を奏し、職員に感染者は出ましたが、クラスターになることは避けられました。
大きな施設基準の変更ですが、常勤の医師を4名採用し、急性期治療病棟入院料病棟1の医師配置加算を取得する取り組みを行い、年間7千万円の増収になりました。
また、キャピタルメディカのご協力を得て、医事コンの更新と、初めての精神科へ特化した電子カルテ「医次元」を導入し、3月より運用を開始いたしました。
他には、色々な院外の学会や研修が中止になる中、院内研修を充実するべく、学研のEラーニングを取り入れ、看護や、派遣の研修のみならず、職員の全体研修を行うようにいたしました。
近隣の精神科病院がクラスターになる中、当院は、今もクラスターを起こさずに済んでおりますが、油断は禁物なので、今後も感染予防・収支改善・医療の充実をバランス良く進めていきたいと思います。
当院は378床を有する単科精神病院ですが、地域のニーズに応え地域連携を推し進めるため、一般精神医療に加え認知症のBPSDや身体合併症患者を積極的に受け入れています。
そして良質な医療を提供するべく、2名の内科常勤医、整形外科および皮膚科非常勤医、歯科訪問診療による身体管理体制をとり、理学療法士、作業療法士、言語聴覚療法士によるリハビリ部門も充実させてきました。
しかし私どもの取り組みは未だ緒に就いたばかりであり、広く精神医療に目を向けると、各種依存症、児童思春期、発達障害等々課題は山積しています。
私どもは今後も医療の守備範囲を広げ、質を高めるべく、日々研鑽に努めて参る所存です。
新型コロナウイルス感染症の支援金について
コロナ禍の中、精神科でありながら、東京都、厚労省がご用意されました支援金を3種類受けることができました。
東京都新型コロナウイルス感染症医療提供体制緊急整備事業(精神科救急医療体制確保支援事業)補助金 施設整備事業4,000万円、東京都新型コロナウイルス感染症医療提供体制緊急整備事業(精神科救急医療体制確保支援事業)補助金 支援金支給事業 5,000万円、2020年度インフルエンザ流行期における新型コロナウイルス感染症疑い患者を受け入れる救急・周産期・小児医療機関体制確保事業補助金2,200万円 総額約11,200万円を受けることができ、老朽化していた医療機器を含め、CT、ポータブルX線、自動検温システム、サーマルカメラ、PCR検査機器、エコー、フード付きストレッチャー、心電計システム、人工呼吸器などを購入いたしました。
次回は千葉県の「医療法人 愛信会 佐倉中央病院」です。
ゲンバからは以上です。