ユカリア STORIES
Withコロナにおけるパートナー病院の取り組み~本川越病院
※2022年5月9日株式会社キャピタルメディカは「株式会社ユカリア」に社名変更しました。
こんにちは、キャピタルメディカです。
医療やビジネスのゲンバから様々な情報を発信する『キャピタルメディカSTORIES』。
冊子『EUCALIA LIVE』(ユカリアライブ)の原稿を抜粋・再編集し、それぞれのパートナー病院がコロナ禍のなか、どのような病院経営・運営をしてきたのかをお届けする、パートナー病院紹介シリーズ。
今回は埼玉県の「医療法人 刀圭会 本川越病院」です。
※情報はすべて2021年10月時点のものです
医療法人 刀圭会 本川越病院
[所在地] 埼玉県川越市中原町1-12-1
[診療科目] 整形外科、循環器内科、脳神経外科、消化器内科、糖尿病内科、内科、外科、神経内科、麻酔科、放射線科
[病床数] 70床(地域包括ケア60)
[ホームページ]http://www.honkawagoe-hp.or.jp/
当院は埼玉県川越市にあり、西武新宿線本川越駅、東武東上線川越市駅それぞれから徒歩10分圏内という至便な場所に位置しています。
1969年前身である個人病院が現在の地に開院し、2007年より同じ川越市にある武蔵野総合病院のグループ病院として運営された後、2016年6月に刀圭会本川越病院と名称変更し新病院として開院しました。2017年6月からは整形外科を中心とした診療体制をとり、総合診療科・糖尿病内科・循環器内科・消化器内科・脳神経外科を併設し、現在は60床全てを包括病床として運営しています。入院の8割は整形外科の患者さんで、整形外科開始当初の2017年度49件であった整形外科手術件数は、コロナ禍前の2019年度には382件となっています。
『すべては人々のために』を病院理念とし、病院を利用されるすべての人々(患者さん、職員ほか病院に携わるすべての人々)の幸せを追求しています。
診療に関しては『高いレベルの診断と治療を目指して』をスローガンに日本医科大学整形外科学教室の全面協力の下、肩・膝・脊椎・足の外科各分野のスペシャリストに御協力頂いて、的確で迅速な診断と運動療法を中心とした保存療法から手術療法まで、大学同様にglobal standardを目指した治療を行っています。
外来は基本的に予約制で、近隣の開業の先生からの御紹介は勿論の事、最近は県内のみならず県外や大学病院からの手術患者さんの御紹介も数多くあります。
まだまだ歴史も浅く発展途上ではありますが、埼玉県下の整形外科領域のリーダーシップをとれる病院を目指すと共に、地域の方々に愛される病院となるべく職員一同さらに努力する所存です。
意気込み
埼玉県川越市は人口35万人で県内3番目に多い都市で、今では小江戸川越と称され770万人(2019年実績)もの観光客が訪れる市となっています。当院は、そんな川越市のほぼ中心に位置し、西武新宿線と東武東上線の最寄駅から徒歩10分圏内にある立地条件に恵まれた病院です。「新・整形外科」を掲げ、整形外科に特化した病院へ変革し続けておりますが、2020年6月1日より全床地域包括ケア病棟に変更しました。
これまで23床一般、37床地域包括ケアだったため、ベットコントロールが煩雑でしたが変更したことによって容易になり入院収入に関しては安定しています。しかし、包括になってしまった分、収入を増加させる為に手術数や医療外収益の増加等の問題を解決する必要があります。外来は、当初から日本医大整形外科の主任教授をはじめ、整形外科の専門の先生方が診て下さっています。今では「整形外科なら本川越病院」と言う事が浸透しており、外来収入はコロナ過にあっても増加しています。院長は職員の為にと常に考えていて、この気持ちに職員が答え、全員の気持ちが地域の方に伝わった結果だと考えています。この気持ちを大切にし、「新・整形外科」を加速させ地域の方々笑顔を少しでも増やすお手伝いをしていければと考えております。また、近隣の医療機関の方々と一緒になって地域医療に尽力して参ります。
各部門の多様性
地域の方々から「整形外科で選ばれる病院」を目指し、当院は2017年から新たなスタートを切りました。そこから様々な紆余曲折がありましたが、新体制から3年が経過した今では、徐々に認知度も上がっています。そのため最近では専門医外来に県外から受診に来られる患者さんも増えてきました。
このように今でこそ順調ですが、スタート当初は「整形への転換」に戸惑いがありました。それまで当院では整形外科は外来診療のみで入院はなく、整形の経験がある看護職も少ない状況下でした。その中で人工関節や脊椎など、専門性の高い整形診療を中心とした方向転換に対応が出来るのか不安がありました。
しかし、その不安を払拭してくれたのが、各部門の「対応力」です。外来では電子カルテのメンテナンスや人員配置を工夫することで、医師が効率よく診察が出来るようになり、手術室は整形で扱う多くの手術器械や手順を覚えて、スムーズな準備や介助が行える様になりました。そして病棟は整形看護を一から学び、実践をしています。
これらは一見当たり前の対応に思いますが、当院の強みはその早さです。元々、病院としては小規模な施設なので、部署間の垣根がないことから、 1つの問題を病院全体で解決をしていくように自然と組織化されてきました。
今回の整形への転換時も看護部だけではなく、全ての部署や委員会が協力したことで、早期対応する事ができました。このように全体で取り組み、問題を解決していく早さは当院の強みでもあります。また、この転換により各委員会活動が活性化したことで、委員会が主体的に問題点の抽出、改善をするようにもなりました。
結果として「整形への転換」をすることで病院の質の向上や対応力強化に繋がりました。
開院して浅いこともあり、未だ課題は多くありますが、患者さんの笑顔を引き出すために、今日もスタッフ一同頑張っています。
次回は埼玉県の「医療法人社団 白桜会 新しらおか病院」です。
ゲンバからは以上です。