ユカリア 20のキーワード 01〜10

EUCALIA 20 Keywords

設立20年に際して、「ユカリア」から想起されるキーワードを、全役員・社員を対象としたアンケートにより募りました。集まった中から厳選したワードについて、当事者だった社員の声や過去の資料をもとに、20の記事を編纂しました。

01.

虎ノ門

東京都港区のオフィスビルや商業施設が集中するエリア、「虎ノ門」。創業者の古川が社会人生活を始めた地であり、中央省庁舎が点在する利便性も相まってこの地での創業を決めました。現在のユカリアの所在地は東京都千代田区霞が関ですが、最寄り駅は虎ノ門になります。
地名の由来は諸説ありますが、江戸城門説をユカリアでは推しています。徳川家康が町づくりを進めるにあたり、陰陽学に基づき青龍・白虎・朱雀・玄武の四獣神が四方を守るという考えを取り入れ、西の守り神である「白虎」の象徴として現在の虎ノ門交差点付近の門が「虎ノ門」と名付けられたといわれています。また、古来より「虎」は病気や悪運から身を守ってくれる幸運のシンボルともいわれているそうです。ヘルスケアに関わるユカリアにうってつけの場所です。

02.

キャピタルメディカ

病院への経営コンサルティング事業に参入するために創業者の古川が2005年2月に立ち上げたのが、ユカリアの前身となる株式会社メディカルマネジメント研究所です。短期間ながら株式会社メディカルマネジメント、株式会社虎ノ門キャピタルメディカという名称の時代もありましたが、「株式会社キャピタルメディカ」は20065月から20225月に現在の株式会社ユカリアとなるまでの16年間、私たちの社名であり続けました。
キャピタルメディカの名称は、医療業界の真ん中から病院の経営を支えていきたいとの思いから「中心地」を意味する「capital(キャピタル)」と、「医学」「医療」を意味する「medical(メディカル)」を組み合わせて作られました。
20225月、オフィスが虎ノ門から霞が関に移ることを機に社名はユカリアへと変わりましたが、その名称は子会社である株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズに名残をとどめています。

03.

医経分離

2020年に「変革を通じて医療・介護のあるべき姿を実現する」というミッションを掲げたユカリアは、その「あるべき姿」をより具体化するために「5つの変革テーマ」を2022年に定めました。その中の1つが「医経分離」であり、「日本の病院の7割が赤字経営」という課題を解決するための鍵になると考えています。
日本では医療法の定めにより、病院を経営するのは基本的に医師に限られています。日本の医療従事者の職業倫理の高さ、技術や知識、献身的な働きぶりは世界でも誇るべきですし、その医師に経営の才覚も備わっていれば理想的です。しかし、そもそも医師は医療のプロフェッショナルであり、患者の治療およびケア、日々の研究に多くの時間を割かざるを得ない中、経営のノウハウを身に付けるのは困難です。そこでユカリアは、医師は医療行為に専念し、経営マインドを備えた人材が経営を担うという分業体制の構築、すなわち「医経分離」を提唱しています。
医療と経営を分離することによって、病院の経営が改善されれば、医療費を含む社会保障費の削減につながります。日本中の病院の経営が安定し、持続的に成長できるよう、ユカリアは支援を続けています。

04.

再生支援

ユカリアは創業以来、数々の病院の再生支援を手掛けてきました。民事再生手続はそのうちの1つの手段であり、病院を存続させるために法的手続きを経て債務の圧縮を図るものです。
地域住民の健康を守るという使命を負う、重要なインフラである病院の閉院は地域にとっての一大事です。それは融資を行っている金融機関、特に地方銀行にとっても他人事ではありません。
大口債権者である金融機関においては、民事再生手続により多大なご負担が生じますが、地域医療の存続が最優先であることをご理解の上、ユカリアと協力して病院の存続と再建を支えていただいています。

05.

病院経営サポート

ユカリアの病院経営サポートの最大の特徴は、病院経営のあらゆる課題に自社単独で対応できることです。コンサルティングで入る場合もありますが、資金調達から、購買、地域連携、病院の建て替え、修繕まで、病院の様々な課題を解決し、病院を再建、持続的な成長を可能とする独自のモデルになっています。
病院の運転資金が足りない場合には貸し付けを行ったり、不動産のセール&リースバックを行うこともあります。
また、事業計画の作成、経営管理体制や人事・労務体制の整備、必要なら採用のお手伝いもします。ユカリアには、医師、看護師が社員として在籍しており、病院の現場を直接サポートすることが可能です。
さらに、医材・薬剤、医療機器などの調達が難しい、あるいは調達できたとしても取引条件が悪いケースも多く、ユカリアはこれらの問題を共同購買を通じて解決しています。病院施設の保守修繕、建て替えニーズへの対応もします。加えて、DX・データ活用など、病院経営に関わるありとあらゆるアドバイスやサポートを通じて病院経営を伴走支援しています。
また、支援する中で得たノウハウを起点として、数多くのサービス、プロダクトを生み出してきました。実際の病院の現場で支援するからこそ実現可能な取り組みです。

06.

提携医療法人

ユカリアでは、医療法人とパートナーシップ契約・協定を結び、病院経営の効率化など、病院における経営改善に向けたシナリオの策定から実行までのコンサルティングを一気通貫で提供しています。
多くの人員を惜しまず病院の現場に投入し、包括的にサポートする現在のスタイルができあがったのは2000年代後半でした。きっかけは西日本のある病院の再生支援案件です。
この病院の経営改善には多くのリソースが必要とされていました。当時のユカリアでは多様なスキル、経験を有する人材が揃いつつあったことから、本格的な再建チームを組成し、現場に送り込んだ結果、この病院はV字回復を果たすことができました。
この支援モデルが成功を収めたことから、ユカリアはその経験、知見を持って提携医療法人への支援を拡大してきました。

07.

リーマンショック

20089月のリーマンショックはユカリアの経営や、病院の経営支援のあり方に影響を与えました。
当時、ユカリアと提携して病院投資を行っていたファンドにも大きな影響がおよび、多くのファンドは経営悪化により、投資を回収する必要に迫られることになったのです。
その結果、それらのファンドは病院投資から撤退。ユカリアは単独で病院を支えざるを得ない状況になりました。
しかし、このピンチはユカリアにとってはチャンスにもなりました。それまではファンドの意向も踏まえつつ病院の支援を行っていましたが、リーマンショック以降はユカリアの思い描く未来像を見据えながら支援にあたることが可能となったのです。
創業者の古川は「リーマンショックをきっかけに、自分たちの意思に基づいて純粋に病院のために働けるようになった」と振り返っています。

08.

EUCALIA誕生

2009年頃、キャピタルメディカの提携医療法人の数は着々と増え続けていました。そのサービス価値が高く評価されていくにつれて、社内に「医療法人との提携関係はどうあるべきか?」「キャピタルメディカはファンドと何が違うのか?」と自らの価値を定義しようという気風が生まれました。また提携医療法人の方々からも、「キャピタルメディカの良さを職員や世間に説明できるようにしてほしい」との要望の声が上がっていました。
そこで私たちは20097月の第4回フレンドシップミーティングにて、より良い病院経営、病院運営を目指して互いの知見を共有し、変革するために提携や協定を結ぶことをサービスとして捉え、ブランド化することを表明しました。検討に検討を重ね、翌20109月の第5回フレンドシップミーティングで17の提携医療法人の皆様に、ブランドマーク「EUCALIA(ユカリア)」のロゴと、それをもって目指す世界観を発表しました。
ブランド名は植物のユーカリに由来。花言葉は「新生」であり、人と人をつなぐ「縁:ゆかり」にもちなんでいます。乾燥地でもよく育ち、大地を緑で覆うユーカリのように、厳しい環境下でも仲間同士を結びつけ、医療現場で培われたノウハウを共有し、提携医療法人の価値が向上するように対外発信にも努めました。
そして2022年5月。「EUCALIA(ユカリア)」は当社の新社名となったのです。

09.

東日本大震災

2011311日に発生した東日本大震災。当時ユカリアが入居していた虎ノ門清和ビルも大きく揺れ、オフィス内は大混乱となりました。すべての公共交通機関が止まり、帰宅困難者が続出しました。
一方、震源地となった東北地方の被害はその比ではありませんでした。当時の提携医療法人であり、ユカリアが経営改善を支援していた仙台市の病院にも大きな被害が出たのです。
折しも、ユカリアの提携医療法人の連帯を目的に「ユカリア」というブランド名と世界観をその前年に発表したばかりのタイミングです。私たちは関東近郊の提携医療法人などから水やおむつ、乾電池などを「かき集め」、社用車に積んで仙台まで運ぶことに。道路事情も悪く、道中には大変な苦労もありましたが、無事に病院まで届けることができ、非常に感謝されました。
なお、この病院は現在も地元の重要なインフラとして機能しています。東日本大震災の発生はユカリアにとってもつらいものでしたが、提携医療法人との協力により乗り越えることで一体感が醸成される貴重な機会となりました。

10.

クラーチ

キャピタルメディカ時代を含め、私たちは設立以来、医療法人の経営支援を手掛ける中で、病院のみならず退院先である介護施設や自宅が一体となって連携し、地域に根差したシームレスなサービスを提供する「地域包括ケアシステム」が重要であると考えていました。
地域包括ケアシステムの構築を実現すべく、介護施設運営事業に参入する機会をうかがう中で、キャピタルメディカは20113月に株式会社チャーミング・エイジ研究所の株式を100%譲り受けました。これが現在のクラーチであり、クラーチ・エレガンタ本郷とクラーチ溝の口の2施設から介護施設の運営事業が始まりました。
2020年には入居相談・施設紹介サービスへの新規参入を目的として株式会社ザップ(現 株式会社あいらいふ)の株式を譲り受け、ユカリアの現在のシニア関連事業ができあがりました。
クラーチブランドの介護施設数は12となり、20254月には株式会社JALUXから事業取得したソルシアスブランドの施設運営がスタート。提携医療法人との連携により、ユカリア流の地域包括ケアシステムの構築が進んでいます。

お問い合わせ

Contact us

お気軽にお問い合わせください。

採用情報

Recruit

ヘルスケア産業におけるリーディングカンパニーの
一員として共に成長してみませんか?