デジタル事業本部
データインテリジェンス事業部長
今西 是裕
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デジタル事業本部
データインテリジェンス事業部長
今西 是裕
ユカリアとは入社以前から関わりがありました。2014年、転職活動でユカリアの面接を受けに来たことがあります。当時は転職自体を止めたため入社には至りませんでしたが、病院経営支援事業を中核に様々な事業に取り組んでいる会社だという印象が残っており、ご縁があればと考えていました。時が過ぎ、改めて「ユカリアでゼロから事業を立ち上げてみないか?」と誘いを受ける機会がありました。その時、「人が作った事業を伸ばすことよりも、自分でゼロから事業を立ち上げてみたい」と改めて強く思い、入社を決めました。
入社後、「ユカリアはヘルスケアの重要なステークホルダーである製薬企業との連携が薄い。製薬企業を巻き込んだサービスを立ち上げてほしい」とのミッションを与えられました。経営企画部に所属し、事業立ち上げを一人で担当することになりましたが、最初の3か月は試行錯誤の毎日でした。ようやく光明が差してきたのは、パートナー病院の電子カルテデータに着目したときです。データが利活用されていない状況を知り、何かビジネスにできないかと考えはじめました。
当時はまだ、病院側・会社側ともに個人情報と匿名加工情報の区別もついていない人が大半でした。電子カルテデータを扱いたいと話すと、「個人情報を外に持ち出すなんてとんでもない!」という反応を示す人たちばかりで、粘り強い交渉が求められました。なんとか数症例の匿名加工情報を持ち帰って検討を開始。データを眺めているうちに、この値を線でつないでみたら何か見えてくるのではないか、という考えが思い浮かびました。試しにExcel上で加工してみると、単調な数字の羅列から患者さんの様子が浮かび上がってきたんです。これが医療データの可視化モデルを作るというビジネスのスタートです。
2019年当時は、私一人で立ち上げた事業でした。その後社内で事業の選定が行われ、このデータビジネスが注力領域と位置付けられました。そこから一気に人材採用、基盤整備の投資、外部協業先とのネットワークづくりが進み、事業が拡大。数年後に数億円の売上規模を目指せるところまできています。
データを分析してみて、多くの患者さんが受けられるはずの治療を受けられていないということが見えてきています。分析結果を用いて製薬企業や病院といった治療に関わる人たちに示唆を与えることで、より良い治療や薬を届けることが可能になりますし、私たちがダイレクトに患者さんに提供できるサービスを作ることもできると思っています。データの活用によって、医療の非効率さや伸びしろがこんなにも沢山あることを世の中に周知する、そのことによって、一人でも救われる患者さんを増やしたいと考えています。こんな志に共感してくれる方に入社してほしいです。
ユカリアでは、これは何のためにやっているのか立ち返ることが常に求められます。私は、何より救われる人を増やしたいと思っています。もっと収益があがりそうな事業も多くありますが、そのなかで会社が今の事業を応援してくれるのも、私の考えを認めてくれているのだと思います。今後も製薬だけにとどまらず、人々の健康寿命の延伸やよりよい治療の浸透に、データで貢献できる方法を探索し続けていきたいです。
これからユカリアを目指す方にメッセージを送るとしたら、荒唐無稽でもいいので、医療の将来像やあるべき姿について自分なりの意見を持って、実現に向けて一歩踏み出してみてください、ということです。昔上司から「15分一人で考えて何も浮かばなければ、インプットが足りないのだ」と言われたことがありました。本を読むもよし、人と話すもよし、とにかく動くことで視界が開けることがあると思います。そしてユカリアに入った後も、社内の人とだけ交流するのではなく、積極的に社外の人と交流していただきたいと思います。
ユカリアでは若い人にもチャンスがたくさんあります。やりたいことを常に口に出して周りの人にアピールしておけば、驚くほど早くチャンスがくると思います。ユカリアはそういう魅力のある会社です。
2022年11月時点