ユカリア STORIES
Withコロナにおけるパートナー病院の取り組み~武蔵野総合病院
※2022年5月9日株式会社キャピタルメディカは「株式会社ユカリア」に社名変更しました。
こんにちは、キャピタルメディカです。
医療やビジネスのゲンバから様々な情報を発信する『キャピタルメディカSTORIES』。
冊子『EUCALIA LIVE』(ユカリアライブ)の原稿を抜粋・再編集し、それぞれのパートナー病院がコロナ禍のなか、どのような病院経営・運営をしてきたのかをお届けする、パートナー病院紹介シリーズ。
今回は埼玉県の「医療法人 武蔵野総合病院」です。
※情報はすべて2021年10月時点のものです
医療法人 武蔵野総合病院
[所在地] 埼玉県川越市大袋新田977-9
[診療科目] 内科、外科、脳神経外科、神経内科、循環器内科、泌尿器科、形成外科、整形外科リハビリテーション科
[病床数] 185床(一般79・地域包括ケア60・療養32)
[ホームページ]https://www.musashino-hp.or.jp/
現在の日本は、世界でも類を見ないほど急速な高齢化を迎えつつあります。高齢化社会においては、医療の質の向上と同時に効率化が必要です。武蔵野総合病院の使命は「地域に根差した病院として質が高く安全な医療を迅速に提供すること」だと考えています。地域にお住いの患者さんの受診をできる限り早く受け入れ、必要であれば入院依頼を断らないように努力を続けています。
当院は、治療主体の急性期病棟と在宅復帰までのリハビリ等を主体とした地域包括病棟、さらには癌終末期患者さんや各種事情で在宅復帰が困難な患者さんを受け入れる療養病棟と3種類の病棟で構成されています。設立して50年、一貫して地域に寄り添う掛かりつけ病院としての役割を担ってきました。患者様も地域のリピーターの方が多く、外来受診のついでに病棟看護師に挨拶に来られる患者様もいらっしゃいます。そんな中で感じる当院の強みは、各部署の連携がしっかり取れ風通しが良く非常に協力的な事だと思います。外来から病棟へ、また急性期病棟から地域包括病棟、地域包括病棟から在宅や療養病棟へスムーズな橋渡しができ切れ目のない医療サービスを提供しています。また昨年の秋より在宅事業部を立ち上げ訪問看護・訪問診療にも力を入れています。
地域の患者様のどの場面でも、武蔵野総合病院の職員として関わり「地域とともに生きる」ことができるのも当院の強みです。
また、可能な限り職員の意見を取り入れて柔軟に対応する風土があります。職員の年齢が幅広く子育て世代も多いため様々なライフスタイルを理解できる働きやすい職場を心掛けています。「子育て中でも働きやすい職場」と紹介されて入職したスタッフもいます。今後もすべての職員がより働きやすいような体制を整備していきます。予防医療センターの閉鎖等様々課題がありましたが、おかげさまで2021年3月期の経常利益は黒字での着地となることができました。今後も地域医療への貢献を通して社会的役割の一端を担っていくことに努めて参ります。
昨年から通常業務に加え、新型コロナウイルス感染症の対応にも追われております。補助金に関して、行政から支援策が次々と打ち出され、解釈や情報を整理し支援補助金を得ることが出来ました。地域事務長会等病院外の活動にも積極的に参加し、病院の存在価値を高める情報を収集獲得し、活用することで病院を少しでも支えられる様に発信していきたいと思います。
さらに、職員が働きやすい環境を整え、専門職の集団として働きがいを高められる様、職場環境を改善していきます。働き方や働きがいの向上に繋がる職場、人材確保、定着率の向上、離職防止に繋がる職場づくりを目指します。
そしてチームワークを大切に、単なる担当者ではなく、チームの一員として職場に貢献できる職員を育てていきたいと思います。
また、地域に求められる医療機能を提供できるなど、地域に必要とされる病院であり続けるため、地域医療機関との連携をさらに強化し、地域医療の発展にも貢献できる様取り組んでいきます。医療を取り巻く環境は少子高齢化の進展、医療提供の場の多様化等目まぐるしく変化する中で、なお一層健全経営に向けて努力していきますので、どうぞ宜しくお願い致します。
苦難から、立ち上がる!武蔵野病院底力!!
当院は4年前、民事再生を受け、全職員3分の1が退職しています。しかし、愛してくださる地域の皆さまへの責務を再燃し、地域貢献に奮起いたしました。2018年、地域包括ケア病棟50床を開棟、その後60床へ増設し、退院後の生活支援に繋げる科別多職種カンファレンスの充実を図りました。
次に、「地域完結型」の医療を「自院完結型」とし、2019年10月療養病棟32床を開設、翌年10月には「こぶし武蔵野」訪問看護ステーションを開始しています。コロナ禍で患者数が少なくなった今、「患者さまが来れなければ、こちらから伺いましょう!」に繋げ、ピンチをチャンスと捉え、病院と訪問看護の連携強化を進めているところです。しかし、これらの転換期に、職員一丸となれたかというと反省は多々あります。ただ、この間、看護部の離職率が2%前後であったことが、スタッフ一人一人が組織貢献してくれたと確信しています。
現在、コロナ対応・発熱外来設立にあたり、「動く看護部」を中心に体制を整えています。私のモットーである「仕事は楽しく」とはいかない現状も正直あります。しかし、乗り越える力を見せつけてくれた看護部職員の実行力を誇りに思い、ここ武蔵野で「看護で勝負できる病院」を現在進行形で目指していきます!

次回は埼玉県の「医療法人 刀圭会 本川越病院」です。
ゲンバからは以上です。